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米国の駐在員がよく言われるのは、お子さんは、さぞかし英語が上達したことでしょう。子供は適応力が早いというのは確かに事実だと思います。
ですが、アメリカの現地の学校に入学して、ネイティブと同じ授業をするので、そんなに簡単なものではない。毎日、6コマの英語でなされる授業を受けて、宿題も出されて、夜遅くまで勉強をする。ある意味、毎日、結果が求められるので受験勉強よりも大変です。
通っていたCupertino学区の場合、ほぼ、毎日の宿題や、授業でスコアをつけます。子供専用の、eLearning Management Systemにアクセスすれば、現在の成績を見ることができます。日本のように、中間試験、期末試験などの成績で決められるスタイルと違うので、まさに日々の積み重ねが大事です。親は毎日、自分の子供の成績を確認できるので、成績が下がったら、何があったの?と話すこともできるし、じゃあどうすればいいんだろうとか、色々な対話をすることになります。学校自体も、学校のことは学校に任せてと言うよりは、生徒、先生、親でと言うような方針で教育をしています。なので、日々の宿題は、ちゃんとやらないと成績がどんどん悪くなります。また、宿題をやらないで学校に行くことは基本的にありえなくて、何回か連続してやっていかないと、公立なのに退学勧告となります。欠席にしても、そうです。無断欠席は、何回か続くと退学。欠席をした場合、Make Upと言うことで、学校は空き時間に、休んだ授業分をバックアップしないと行けません。体育は、校庭何周か走ると言うもので、日本だったら親から抗議が来そうな内容だったりします。
ITが発達して、成績がオンラインでリアルタイムで見ることができるので、便利でありながら、大変なのですが、その半面、授業中に、宿題の内容をホワイトボードに書いたものと、スマホやタブレットで撮影をしてもOKです。娘が、最初に通い始めた頃は、撮影したものを持って帰って、親と相談してやってみたいなことを言われたそうです。また、先生によってはGoogle Docsなどに宿題の内容をあげたりするので、宿題の意味が分からず、家に帰っても、確認ができます。さらに、メールやSkype、Facebook、Lineなんかがあるので、友達と繋がって宿題の内容を確認するなんかで対応できます。本当に、IT機器がなかった時代の帰国子女の方達はどうしていたんだろうなあと思ってしまいます。
また、シリコンバレーの場合、Nativeでない学生もかなりいるので、English Learning Development(ELD)と言うプログラムがあります。これは、入学する前、入学後も期末に、ELDの試験を受けて、英語の実力を確認をし、ELDが必要と判断されると、ELDの授業を受けさせて、英語力を向上させるようなことをしてくれます。かつては、ELDを受ける必要があると判断されると、ELD対象生徒だけ集めたELDクラスがありました。ですが、娘が、アメリカに行った学年から、ELDを受けなければいけない学生もレギュラーのクラスに入れられ、ELDは毎日1時間のみと言うことになりました。
かつては、ELDクラスに入って入れば、全体の成績もいい成績がとれ、日本の受験に提出する際に、学校のレベルまでは見ないので、ELDクラスを抜けないように帰国後のことを考えるような方もいると聞きました。
大変ですが、3年間、そういう環境の中で英語漬けなわけですから、英語は上達します。でも帰国子女にとって、一番ムカつくのは、子供はすぐに英語ができるようになるでしょうと言う大人の言葉だそうです。そりゃそうです。3年間の学校生活を見ているとそれなりの苦労をしています。私は、仕事で英語を使うと行っても、英語と触れ合うのは、毎日2〓3時間。メールは英語ですが、結局、日本とのやり取りは日本語。娘の英語と触れ合う率と自分のそれとでは、1/3か1/4しかないと思います。
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